ポスティングのやり方次第で、
お店への認知度を上げることができる

 ところがチラシをポスティングする場合、「近くにこんな店がありますよ」と、お客様がランチや夕食に何を食べるかを考える前に、ポストを通して営業ができます。

 すると「何か自炊してつくろうか」という気持ちが芽生える前に、「そんなお店があるんだったら、今日はデリバリーで頼んでみようかな」という先回りの営業ができます。それが「攻めの広告」である理由です。

 しかも、新規のお客様を狙った「攻め」も、当初から念頭に置くことができます。

 たとえばお店の場合、お客様がそのお店の存在に気づくのは、ふだんの行動ルートの中で「見かける」ことができるからです。

 とくに「通勤」などの移動を考えれば、お客様の家から駅までの間に見かけるお店は、最も頻繁に見かける範囲になるわけですから、それだけ選ばれる可能性も高くなります。

 逆にいうと、その家から見た場合に、駅から遠ざかるルートにあるお店は、お客様から選ばれる可能性が低くなるわけです。そもそもお店の存在に、お客様が気づいていないケースも多くなります。

 チラシのポスティングは、こうしたお客様を特別に狙って行なうことも可能です。

 要は、自分のお店から駅の方向に向かって、あるいは駅に着いたら、その反対側へ。何度もそうした範囲にポスティングを行なえば、次第にお店への認知度を上げることができるのです。

岡本達彦(おかもと・たつひこ)
株式会社アカウント・プラニング代表取締役 販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、難しいマーケティングや心理学を勉強しなくてもアンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! 』(ダイヤモンド社)などがある。