「現代の知の巨人」出口治明氏が
モンゴル帝国に注目する理由

 このモンゴル帝国ですが、実は「現代の知の巨人」とも称される出口治明氏(立命館アジア太平洋大学学長)が世界史の中で注目すべき存在としてその名前を挙げています。

 出口氏の寄稿記事『出口治明氏が世界史「4つの分岐点」を解説、モンゴル帝国に注目の理由』の中で、学ぶべき歴史テーマとして「グローバリゼーションとモンゴル帝国」をピックアップしているのです。

 その理由について出口氏は、同記事の中で次のように解説しています。

「(モンゴル帝国は)ユーラシア規模で、織田信長の楽市楽座政策を実施した。関税などを全て撤廃し、自由貿易を促進した。TPP(環太平洋経済連携協定)を大きく進化させたようなものだ」

「当時の国際通貨である銀の流通を促し、陸と海を結んだ交易ルートを発展させ……と真のグローバリゼーションを実現している」

 そして、「日本は教材とすべきだろう」と結んでいます。

 なお、今回ご紹介した2本の記事では、以下のようなポイントも解説しているので、ぜひ基の記事も併せてご覧ください。

>>世界最大のモンゴル帝国が日本侵攻にこだわった理由【世界史でわかる日本史】
・日本の鎌倉幕府始動と欧州の十字軍遠征、モンゴル帝国の隆盛などが交わる歴史の交差点を会話形式で解説

>>出口治明氏が世界史「4つの分岐点」を解説、モンゴル帝国に注目の理由
【世界史「4つの分岐点」】
・近代国家の源となった(1)産業革命、(2)フランス革命、皇帝ナポレオン
・現代を形作った(3)第2次世界大戦、ルーズベルトによる戦後秩序
・今こそ学ぶべき源流(4)13世紀モンゴル帝国