オタクやコレクターの「片づけスイッチ」を入れる、超効果的な三つの質問写真はイメージです Photo:PIXTA

「コレクションに罪はない」が
片づけのスタートライン

 私が、これまで整理収納のプロとして訪問してきたご家庭の、15~20軒に1軒は、特定のジャンルのモノが大量にある、いわゆるコレクターのお住まいでした。ご自身を明るく「オタク」とご紹介しながらも、徐々に増えるグッズが所定の場所に収まりきらなくなり、次第に別の部屋にはみ出し始めたりして、ご本人やご家族が困っている、というケースがほとんどでした。

 実際に拝見したコレクションは、例えばこういうモノです。

・手芸好き:素材としての布や糸、ビーズなど
・レゴ好き:新旧のシリーズ、完成品など
・料理好き:使用目的が限られるインド料理用の食器など
・本/漫画好き:買いそろえたバックナンバー/コミック全巻など
・アニメ好き:フィギュアやアクリルスタンド、ポスターなど
・アイドル好き:毎年のツアー限定グッズ、チケット半券、会場で拾った紙テープなど

「自分と同じだ」と感じた方も、いらっしゃるかもしれません。

 私がお伝えしたいのは、「あなたが大切にしているモノを否定する気はないですよ」ということです。モノがどういう意味を持つかは人によって違いが大きいもの。今の状況は「価値はあるけれど、まわりにそれが理解されづらいだけ」です。

 必要か必要じゃないかで決めようとすると、どこまで行っても平行線ですから、こういうケースの場合、私は、話の軸を「モノ」から「人」に移して考えるようにしています。コレクションをどうするかではなく、「持ち主本人がどうしたいのか」に焦点を移すのです。

 今回は、コレクションを愛する人が、片づけのテーマや方向性を見極めるためのポイントを、「三つの質問」を使って解説していきます。