3. リスクを分散できる

 二人で働いていることにより、収入がなくなるというリスクを分散することができます。

 同じ会社で働いていて、同時に失業するという場合でも、二人で雇用保険の失業給付を受ければ、収入や年齢などの上限により金額は違いますが月の手取りが20万円ずつで、合わせて40万円などそれなりの金額になります。つまり、万一、リストラや倒産などに遭遇をしたとしても、すぐさま生活に困るというリスクは少なくなるのです。

 我が家の場合も夫の再就職先が決まったことにより、私のほうはお金のために急いで再就職をしなければならないといった事態は避けることができました。
 あの時、夫が、好きなことをしなさいと言ってくれたから今、こうしてファイナンシャル・プランナーの活動を行うことができています。

 夫の一声のお蔭で、1年近くはファイナンシャル・プランナーの資格を取ったり、独立の準備期間に充てたりすることができました。また、独立後も最初の三年間はビジネスを認知していただくために、収入のほとんどを使って次のビジネスに再投資することができました。これらはパートナーに収入があったからこそできたことです。お金を稼ぐことは考えずに、目の前の顧客を喜ばせることに集中することができ、結果として、少しずつではありますが順調にお仕事をいただけるようになりました。

4. 得意なスキルを活かして作業を分担できる

ふたりで協力をすれば負担は半分になり、リソースは2倍になります。

夫婦で作戦会議、というと大げさですが、我が家では夫婦共通の目標に対して、お互いの得意分野で貢献することを意識しています。

 たとえば、IT系の知識がある夫が、私の仕事のホームページやブログのメンテナンスをしたり、パワーポイントやエクセルの使い方を教えてくれたりしました。ファイナンシャル・プランナーとして独立しようとしていた私にとっては、お金を払ってでも欲しかった知識だったので、本当に助かりました。

 この経験から学んだのは、自分の専門分野では基礎中の基礎のようなことであっても、他分野の人にとってはとても有用な知識になることが意外とある、ということです。
 みな、自分が人に教えられることなどないように思っていますが、他の分野の人にとっては意外と役立つことがあります。

 夫婦でお互いのスキルセットの棚卸しをしてみると新鮮な発見があるのではないでしょうか。