総予測2022#製薬Photo:123RF

製薬業界の2022年の話題は間違いなく、新型コロナウイルス感染症「経口治療薬」の本格登場だ。海外2社にやや遅れて日本からは塩野義製薬が実用化する見込み。特集『総予測2022』の本稿では、約1年遅れで実用化見込みの「国産ものワクチン」も含め、日本勢の商機を読む。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

「週刊ダイヤモンド」2021年12月25日・2022年1月1日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。

「コロナ経口治療薬」で
日本にもコロナバブル到来

 新型コロナウイルス感染症を克服する“最後のパーツ”とされる経口治療薬3種が2022年に本格登場する予定だ。

 日本の製薬会社はコロナワクチンの開発で世界に大きく出遅れた。しかし、経口治療薬では塩野義製薬が一矢を報いて面目躍如となる。先行する海外2社と比べて実用化のタイミングがやや遅れるにも関わらず、だ。

 ほぼ無風だった日本の製薬業界に22年、「ようやく“コロナバブル”が訪れる」と言える理由を順に説明しよう。また、各社の業績がどうなるかも併せて予測する。