要約者も「他人のちょっとしたひと言」が気になってしかたがないたちだ。ときに自分の中に湧き起こる感情で日常生活に差し障りがあることも少なくない。「繊細な人」にとって著者の実体験にもとづいたアドバイスは、一筋の光明をもたらしてくれる。「そうだよね、そんなことを言われたら悲しいよね。でも、そうやって対応すれば波風が立たないのか!」と相手も自分も尊重するうまいやり方を伝授してくれる。

 よりよい人生のために、よりよいコミュニケーションのあり方を学びたいすべての人におすすめの一冊だ。(金井美穂)

本書の要点

(1)相手の何気ないひと言にモヤモヤするのは「繊細な人」の他人を見る目の解像度が高いからだ。
(2)繊細な人は、相手の気持ちを想像し、おもんぱかる「気づきやすい」性格はそのままに、「受け止め方」を変えると、心の平穏を保ちつつ良好な人間関係を維持することができる。
(3)モヤモヤする相手のひと言は、笑ってスルーしたり、波風を立てない返しをしたりすることにより、相手との関係性を壊さず、自分の心も守ることができる。

要約本文

◆人間関係のモヤモヤを解消するコツ
◇言葉の受け止め方を変える

「なんであんなこと言うんだろう?」「気にさわるようなこと言ったかな?」他人のちょっとしたひと言を受け流せずクヨクヨと気にしては、「悪気はないのかも」と相手を気づかい、反省してしまう。そんな「繊細な人」が「鈍感な人」のデリカシーのないひと言に振り回されることなく、スッキリした人間関係を築くためのレッスンを提供するのが本書である。

 繊細な人は他人の考えを理解し、尊重しようとする気持ちが強い。そのため、ちょっとした違いにも敏感でよく気づく。他人を見る目をレンズにたとえると「解像度が高い」のである。想像力を働かせて相手の気持ちをおもんぱかり、丁寧なコミュニケーションをするのが「繊細な人」だ。

 この「気づきやすい」性格を、変える必要はない。変えるのは「受け止め方」のほうである。

 相手の言葉に対する考え方や感じ方を少し変えてみよう。それだけで、自分のテリトリー(領域)に他人が土足で踏み込むのを防ぎ、心の平穏を保ちつつ適度な距離の人間関係を築くことができる。