自然吸気1.2L車も好印象
全車が洗練度アップ
1.2Lエンジン車もいいクルマだった。従来の1Lターボは、パワフルさを強調した味付けで、ノーマルモードでもスポーツモードのような加速を見せた。それに対応して、今回の1.2L車は出足を俊敏にしたそうだ。走りは活発な印象。発進を繰り返す市街地でモタツキやストレスを感じることはない。もう少し控えめでもよい気がしたほどだ。
足回りは前後方向の動きがやや目立つ。横方向の動きは比較的抑えられているのに対して、アクセルオンでフロントが浮きやすい傾向がある。ただし1.2L車は従来の1Lターボほどではない。さらにリニアな特性のeスマートHVは市街地でもっと乗りやすい。
NEWライズとロッキーに触れて感じたのは、走りの完成度が高まっていたこと。従来のライズ/ロッキーは、DNGA第1弾のタントの完成度からすると、全体的に粗削りな面があった。ところが、今回はずいぶん洗練されたように感じた。おそらく細かなリファインを積み上げたのだろう。
最新のライズ/ロッキーは、eスマートHV、1.2L車とも“良品廉価”なキャラクターが一段と明確になり、さらに魅力的になった。好調な販売にますます拍車がかかるに違いない。
(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/大西 靖)