FIRE(経済的自立と早期リタイア)をしたいと思ったら、投資の種銭となるお金を貯めなければいけません。それなのに、ついついお金を使ってしてしまうのが人間というものです。買い物の金額が大きくなると、お金の価値が下がっていき、思わぬ浪費をしてしまうこともあります。そうしたお金の無駄遣いをなくすにはどうすればいいのか――『年収300万円からのFIRE入門』を上梓したファイナンシャルプランナーの西野浩樹氏にお話をうかがいました。
同じ2万円得をするのに、
金額によって人の行動は変わる
お金を増やす一番簡単な方法はケチることです。でも、毎日の生活で危険なのは、大きな買い物をするときに感覚がインフレして、1円の価値が下がってしまうことです。
インフレとはモノの値段が上がり続ける状態のことですが、言い換えると「お金の価値が下がる」ことです。ドラッグストアでは90円で買えたジュースがコンビニに行くと2倍の180円になったとします。同じジュースを手に入れるのに2倍のお金が必要になるわけですから、お金の価値が2分の1になったといえるでしょう。
通常の感覚なら、ドラッグストアとコンビニが並んでいれば、ドラッグストアで買い物をすると思います。では、買うものの金額が上がり、買うところも隣町になったら、どうでしょうか?