さらにピーカンナッツには、興味深い効果が期待されている。マサチューセッツ大学神経細胞生物学・神経変性疾患センターのプロジェクトが、ピーカンナッツに豊富に含まれる抗酸化物質が心臓によい影響を与えることを報告した。

「ピーカンを補充したエサを与えられたマウスが、ピーカンを食べなかったマウスに比べ、運動機能の低下が有意に遅延したと報告している」(『ハーバード医学教授が教える 健康の正解』より)

 適量のピーナッツとピーカンナッツを摂取することで、運動中のエネルギー補給や運動機能のサポートが期待できる。より高いパフォーマンスを発揮したい人は、ぜひナッツ類を試してみてほしい。

悪玉コレステロールを防ぐ
ピスタチオの意外な働き

 ダイエット成功のセオリーは、食事管理と適度な運動だ。しかし間違った食事制限をすると、体脂肪はなかなか減らず、筋肉量が低下してしまうことがある。こうした事態を避けるためにも、ダイエット中の食事は「高タンパク・低カロリー」が推奨されている。

 ダイエット中は、食事によるエネルギー摂取を「摂取カロリー<消費カロリー」にすることで体重が減りやすくなる。しかしカロリー制限による減量は、筋肉の分解を招く恐れがあることに注意したい。筋肉量が低下すると基礎代謝がダウンし、結果的に痩せにくい体ができ上がってしまう。筋肉量を維持するためには、タンパク質の摂取が必要だ。

 ただし、タンパク質の摂りすぎは悪玉コレステロールの上昇につながりやすい。そこで悪玉コレステロール増加の予防として、ピスタチオの摂取がお勧めだ。

「ピスタチオは、コレステロール降下物質であるステロールの含有量が、すべてのナッツの中で最も高く、悪玉コレステロールの値を下げ、糖尿病を予防する効果が証明されている」(『ハーバード医学教授が教える 健康の正解』より)

 同様に、アーモンドにも悪玉コレステロール抑制効果があり、食欲抑制効果による体重調整機能も期待されている。ナッツ類の摂取が悪玉コレステロールの増加を防ぎ、健康的な体作りをサポートしてくれるというわけだ。