日本製デジカメやゲーム機が苦境に!?<br />中国の「スマホ集約化」は日本以上中国でも信頼されてきたGalaxyブランド
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 一方でシェアとしては減っているが、アップルやサムスンを扱う店はますます増え、スマートフォンの中の高級ブランドと多くの人々に認知されている。また中国人的視点で見ると、物価や所得が上がる一方で、スマートフォンは前述の販売競争などにより毎年新しい製品がどんどん安く買えるようになっており、ワクワクする上にお得な感覚も備えた刺激的な商品だ。

写真好きな中国人が
「高画質」より「シェア」を選んだ

 中国各地の観光地で観察すると、スマートフォンで写真を撮る人のほうが、コンパクトデジカメで写真を撮る人より身なりが良い傾向にある。中国のデジカメ販売店を訪れる客は、以前よりも少なくなったように見える。ただしデジカメ全てにおいて影響があるかというとそうでもなく、デジタル一眼レフカメラは支持され続けている。

 中国人は写真好きだ。写真のある場を大事にし、撮った写真を公開したり、家を訪れる友人がいればアルバムを見せる。カメラ雑誌は筆者が中国に滞在し始めた10年前からあったし、「海鴎」「鳳凰」といった中国のカメラメーカーが、品質は日本製に劣るが一眼レフもリリースしており、それらを持つ家庭もよく見た。撮った写真をアップするブログも多数ある。それなのに、画質を重視しない中国人がこれほどまでにいるとは、正直意外であった。

 キヤノンの広報担当者は「デジタル一眼レフへのニーズはある」という。筆者自身、売場を見ても、価格比較サイトで集計される注目度の統計データを見ても、デジタル一眼レフへのニーズは落ちていないと思う。それでも多くの人がスマートフォンにシフトし、反日デモが起きた頃にはスマートフォンでデモの現場を撮影していた。反日デモでスマートフォンが使われていたのには、「反日デモなのに日本製品を使うという矛盾対策」と「ネットに即アップする」という2つの理由があるのだ。

 今年、中国では通信速度の速い3Gが本格普及し、3G加入者数は2億人を超えた。たしかに、反日デモの現場からネットに即アップするのは「デモという特に伝えたい状況だから」という人もいる。しかし、こうした明確な政治的意図を持った人より、3G普及で気軽にアップできるようになったのでアップするようになった、という野次馬のほうが、むしろ多数派のように感じる。つまり、消費者は高画質を目指すよりも、スマートフォンで写真をシェアできることを選んだ、といえる。