ファンドラップに比べて最低投資金額が少なく
幅広い投資家が利用できる

 お金のデザインの「THEO(テオ)」も10万円から利用できます。

「グロース」「インカム」「インフレヘッジ」の三つのポートフォリオがあり、これらのポートフォリオの組み合わせ比率を個人個人に合わせて変えていく仕組みです。

 三つのポートフォリオの中身は、海外ETFで構成されています。コストは投資顧問手数料として利用状況に応じて年0・65~1・0%(3000万円まで。税別)、そのほかにETFの信託報酬がかかります。

 こうしてサービス内容をチェックすると、ファンドラップに比べて最低投資金額が少なく幅広い投資家が利用できることや、手数料が低く抑えられていることがわかります。

 しかし手数料が低いというのは、あくまでも「ファンドラップに比べれば」ということです。

 これらのロボ・アドバイザーではETFの信託報酬に加えて投資顧問手数料が年1%ほどかかりますが、自分でETFを活用して運用することができれば、投資顧問手数料は一切必要ありません。

 本連載の読者のみなさんには、ぜひご自身でポートフォリオをつくって運用していただき、資産形成を有利に進めてほしいと思います。

朝倉智也(あさくら・ともや)
モーニングスター株式会社 代表取締役社長。
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、95年米国イリノイ大学経営学修士号取得(MBA)。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。98年モーニングスター株式会社設立に参画し、2004年より現職。第三者投信評価機関の代表として、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。
主な著書に、『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『つみたてNISAはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『iDeCoで自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。