20年以上にわたり、のべ6000軒以上の家を片づけてきた「片づけのプロ」、seaさん。家事代行マッチングサービス「タスカジ」では口コミで人気に火がつき、「予約が取れない家政婦」と呼ばれている。seaさんの片づけメソッドのすべてを注入した新刊『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。ーーいちばんシンプルな「片づけ」のルール』やテレビ「セブンルール」出演でさらに話題になり、ますます依頼が殺到している。
じつは3月は、新年度に向けて片づけの依頼が多いシーズン。「このままでは新年度を迎えられない!」という人からの依頼が増えるためだ。
そこで今回は『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』から、一部内容を抜粋・編集し、リビングが散らかる最大の要因と言ってもいい「洗濯物」のさばき方について紹介する。
もう「洗濯物」で憂鬱になるのはやめよう
家事のなかでもダントツでめんどくさいのが、乾いた洗濯物をしまう作業だと感じます。つい後回しにしがちで、かつ、かさが高いので洗濯物の山が目に入るたび「まだ家事が終わってない……」と気持ちが晴れません。
そのため、クローゼットは第一に「洗濯物のしまいやすさ」を意識しましょう。よく着る服ほどしまいやすくするのです。そうすることで、結果的に毎日の服選びもしやすくなります。
クローゼットで「めんどくさい」をなくすために意識していただきたいことは、次の3つです。
鉄則① 服を詰めこまない
クローゼットはたんに服を収納する場所ではなく「今日着る服を選ぶ場所」です。だから、詰めこみすぎて何が入っているかわからない収納なんてもってのほか。
3ヵ月以内に着る「今使うモノ」の服だけでぎゅうぎゅうになるなら、量を減らすしかありません。
減らすのが無理そうなら、収納スペースのほうを増やす手もあります。やり方は本書『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』で詳しく説明していますが、「収納に詰めこんでその場をしのぐ」のだけはNGです。
鉄則② クローゼットまでの道のりを波乱万丈にしない
洗濯物をしまうまでの道のりに障害物はありませんか? 家具を避けたり、扉を開け閉めしたりする回数を減らすほど、めんどくささも減ります。
洗濯物を取り込んだ場所からクローゼットまでが遠い場合は、1メートルでも近づけられないか検討しましょう。
私の依頼者さまの家では、メインのクローゼットをリビング脇の和室やほかの空き部屋に移動させる「クローゼットの引っ越し」をすることもあります。大がかりですが、そのぶんめんどくささも激減します。
鉄則③ しまう工程を増やさない
洗濯物をしまう工程がひとつでも増えると、めんどくさいです。
ベランダに洗濯物を干しているのなら、たたむ工程をはさまず、なるべくハンガーのまま収納する。乾燥機にかけているのなら、そのままたたんで収納する。あなたの家のスタイルに合わせて、収納の構成を考えてみてください。
また、収納する場所があちこちに分散していると、仕分けの工程が発生します。収納をまとめる、分類を大まかにするなどして、仕分けの負担を減らしましょう。