「青は藍より出でて藍より青し」が生まれた理由

 彼は『荀子』(金谷治訳注、岩波文庫、全2冊)に次の言葉を残しました。

 「青はこれを藍より取れども藍よりも青く」

 顔料の青は植物の藍から取るが、藍よりも青くて美しくなる。という意味です。

 転じて、信頼できる優れた先生から体系的にきちんと学べば、師を超えるほどの優れた人物になることもできるという意味です。

 この言葉から、「青は藍より出でて藍より青し」という成語が生じ、さらに「出藍(しゅつらん)の誉(ほま)れ」という言葉も生まれました。

 「弟子や生徒がその師匠や先生を超えて優れている」という意味です。

『哲学と宗教全史』では、哲学者、宗教家が熱く生きた3000年を、出没年付きカラー人物相関図・系図で紹介しました。

 僕は系図が大好きなので、「対立」「友人」などの人間関係マップも盛り込んでみたのでぜひご覧いただけたらと思います。

(本原稿は、13万部突破のロングセラー、出口治明著『哲学と宗教全史』からの抜粋です)