多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
注目の処女作『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は“鈍器本なのによみやすい”と話題だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。
・給料から引かれているものは、「社会保険料」と「税金」
・サラリーマンの節税手段は限られ、年収の2~3割が徴収されてしまう
・強力なのは「副業で個人事業主になる」「ふるさと納税する」の2つ
マモル:サラタメさん、前々から思ってたんですが、ボクの給料って「控除」ってヤツでめちゃくちゃ引かれまくってないですか?
サラタメ:「社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料)」と「税金(所得税・住民税)」などのことですね。基礎的な話のようで意外に知られていないので、ここで解説しましょう。後半では、私たちに許された唯一の節税法にも触れるので、小難しそうですが、どうぞお見逃しなく!!
給与明細の「控除」って何?
前提として、給与明細は次の3つに分かれています。
1.勤怠:出勤日数、欠勤日数、残業時間などの「実際に勤務した日数・時間数」
2.支給:基本給や残業手当、役職手当などの「会社から支払われる金額」
3.控除:社会保険料、所得税・住民税などの「給与から天引きされる金額」
私たちが実際に受け取る「手取り金額」は、「2.支給」から「3.控除」を引いたものです。
サラタメ:「3.控除」の詳しい中身が謎だと思うので、そこを深掘りしていきます!
控除の中の「社会保険料」って何?
日本国民なら原則全員入るのが「社会保険」(健康保険・年金保険・雇用保険)です。
保険のパート(本書P535)でも触れましたが、社会保険は病気・ケガ・死亡・介護・失業・老後など、幅広いリスクに対応してくれる心強い味方です。
上の例でも、総支給額約29万円のほぼ14%となる約4万円が引かれているので、高く感じるかもしれません。
ただ、この金額は会社と個人で折半された額であることを知っておきましょう。
サラタメ:実際には、会社がさらに4万円を出し、合計8万円程度がマモルさんの社会保険料として納められているんです。
マモル:「社会保険料って高すぎぃ」って思ってましたが、会社が半分出してくれてたんですね! 知らなくてごめん、弊社!!
控除の中の「所得税」って何?
所得税は、所得に応じてかかる税金です。累進課税なので、所得が大きくなればなるほど、税率が高くなります。
サラリーマンの場合、毎年「年末調整書類」を会社に提出すると思いますが、あれは所得税に関わる書類です。所得税額は本来、年末まで確定しないものですが、国が確実に徴収するため、「先に取って、後で差額を調整する」仕組みになっています。
マモル:「年末調整ってちょっとお金もらえてラッキー」とか思ってたけど、払いすぎたものが返ってきてるだけなのか! 別にラッキーじゃなかった……(笑)。
控除の中の「住民税」って何?
地域の行政サービス(教育、消防・救急、ゴミ処理など)維持のために納める税金です。
こちらは所得税と違い、前年の所得を基準に確定した金額を納めるので、年末調整の必要はありません。
マモル:住民税は、前年の所得から計算するんですね。だから、サラリーマン1年目のときは、住民税がなかったのか~。
で、サラタメさん! 結論として、ボクたちサラリーマンってどんだけ社会保険料と税金を払ってるんですか!?
サラタメ:それは、下の一覧表を見ていただければ、わかりやすいと思います!
マモル:ちょ、待ってくださいよ! 夢の年収1000万円になっても、結局3割くらい持ってかれちゃってるじゃないですか!? ヤバ!! 何か節税する方法とかないんですか?
サラタメ:そうですね。「医療費控除」や「扶養控除」を駆使した細かい方法はあったりするんですが、強力な節税効果があるかっていうと、ぶっちゃけ微妙というか……。
マモル:えー! もうボクの人生は、搾り取られ続けるだけってことですか!?
サラタメ:そんなことはないです(笑)。まず超絶オススメなのは、「副業で個人事業主になる」という方法。この節税インパクトは絶大です。あとは「ふるさと納税」ですかね。こちらも、やらない理由がないくらいにお得な制度なので、ぜひ覚えておいてほしいです。
マモル:おー!! ボクたちサラリーマンにも、対抗手段は残されていたんですね!
サラタメ:そうです! この2つはマジで大事ですので、次の項目以降でガッツリ解説していきます。
(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)
・給料から引かれているものは、「社会保険料」と「税金」
・サラリーマンの節税手段は限られ、年収の2~3割が徴収されてしまう
・強力なのは「副業で個人事業主になる」「ふるさと納税する」の2つ