準惑星
惑星よりも小さいが、惑星と同じく太陽のまわりを公転している天体のことを、準惑星という。準惑星は惑星と違って重力があまり強くないため、近くの軌道を回っている天体や大きな破片を引き寄せて片付けてしまうことができない。
準惑星の中でも大きいものとしてはケレス、冥王星、エリスなどがあるが、そのほかにもおそらく何百個もあって、太陽系の果ての探査が進むにつれて次々に見つかっている。
冥王星は以前は9番目の惑星とされていたが、2005年に冥王星よりも少し大きいエリスが発見されたことで、「惑星」という言葉の定義が改められ、冥王星は準惑星に含められるようになった。
冥王星は非常に低温で、岩石や凍ったガスでできている。ケレスは火星と木星のあいだの小惑星帯にある。
太陽系のその他の天体
太陽系には惑星や衛星のほかにもたくさんの天体がある。
小惑星
不規則な形の巨大な岩石で、多くは火星と木星のあいだの小惑星帯の中にあるが、太陽系全体にも散らばっている。
彗星
塵、石、凍ったガス、氷でできた「汚れた雪玉」で、太陽の周りを巨大な軌道を描いて公転している。太陽の近くに来ると一部が蒸発して長い尾を伸ばし、肉眼で見えることもある(尾は彗星の進行方向と反対側ではなく、必ず太陽と反対の方向に伸びている)。
冥王星よりもずっと遠くに無数の彗星が雲のように集まっていて、それをオールトの雲という。最初に提唱した天文学者のヤン・オールトにちなんで名付けられた。
流星体・流星・隕石
流星体とは、小さな石や塵(彗星の破片など)のこと。流星体が地球の大気に突入して、大気との摩擦によって燃え、明るい光の筋になったものを、流星という。大気中で燃え尽きずに地表まで落ちてきた流星体を隕石という。
夜中に見える平均的な流星は、実は砂粒と同じくらいの大きさしかない。
・流星:流星体が地球の大気に突入して燃えたもの
・隕石:地表に落下した流星体(流星体のうちのごく一部にすぎない)
(本稿は、『アメリカの中学生が学んでいる14歳からの科学』から一部を編集・抜粋したものです)