裏を返せば、正義感に満ちた人だといえ、このタイプの人を自発的に動かすには、話をよく聞いてあげることです。常に持論を展開したいタイプなので、それに対して、頭ごなしに否定したりする指導法はやめること。話の腰を折ったりせず、まずは話を徹底的に聞く姿勢を見せるのが効果的です。

 このタイプの部下が、たとえば、部の営業方針について何か否定的、批判的なことをいってきたとします。

 そのときは、「君のいうことは、一理ある」とまず受け止めてあげること。そのうえで、「では、それを解決するには、君はどうすればいいと思うか、教えてくれないか?」と問えば、部下は自分なりの有効な手段を提示してくるでしょう。

 このタイプの部下は、論理的で、エネルギーがあるので、「自分で決めたこと」は頑張って実行します。

協調的な人

 いつも周囲に気を配っている人がいます。協調性の高いタイプで、他人に対して受容的で、親身になって人の世話をし、それに喜びを感じる人です。こういうタイプの人は、「困ったときはあの人が助けてくれる」と頼りにされることが多いのが特徴です。

 しかし、こういうタイプの部下は、やさしいので、ガツガツと目標達成に向かっていくのを苦手とする傾向があります。自分を押し殺してしまうところがあるので、もっと自分を出すように指導することがポイントです。

 ただし、その「協調性」や「やさしさ」を否定してはいけません。「君がいて、チームは本当に助かっている」「チームのみんなが君を頼りにしているよ」と、まず、その「協調性」や「やさしさ」をほめてあげることです。

 そして、コミュニケーションを取る中で「君はどうしたい?」「君なりの意見をぜひ聞かせてくれないか?」といった問いかけをするのが有効です。