客観的な人

 物事を見て、先行きを計算できる人、現実的な対応ができる人。つまり冷静なタイプの人がいます。

 しかしそれだけに、このタイプの人は、時に冷たいイメージを周りに与えることもあります。

 このタイプの人には、仕事ができる人が多いのですが、周りから見ると、やる気や情熱が感じられないときもあります。

 こういうタイプの部下には、まず「君は冷静沈着で、仕事を安心して任せられる」と、その現実対応力を認め、信頼していることを伝えるべきです。「やる気を見せろ!」──こういう一言は、禁物です。

 このタイプの部下は、慎重で、ミスが少ないので、基本的に仕事を任されればしっかりこなせますが、合理的に動きすぎる部分があり、他の人の感情や状況をうまくくみ取れないところがあります。

 そういう一面が見えたときは、「A君の意見も聞いてやってくれないか」「この点だけは、B君の思いをくんでやってほしいんだ」といった指導をすることが重要です。

ムードメーカー

 いつも明るく、朗らかで、天真爛漫なムードメーカー。このタイプの人は、人目を気にせず思うままに振る舞う傾向があります。感情的、本能的、自己中心的、積極的に動くことが多い一方で、創造性に優れているという特徴もあります。

 明るく、遠慮がなく、怒ってもその感情を引きずらないので、周囲に楽しさや魅力を感じさせますが、それが度を越すと、自分にブレーキをかけられず、軽率な行動を取ることがあるので注意が必要です。

 このタイプの人には、人を巻き込む力があり、優秀な人も多いのですが、どこかうわついた気分で仕事をしていることもあるので、仕事の抜け・漏れが多く、また、見当外れの方向に仕事を進めてしまう傾向があります。

 このタイプの部下には、「いつも元気がいいね。いいムードをつくってくれてありがとう」と感謝の気持ちを適宜伝えることが大切です。そのうえで、仕事の抜け・漏れをなくすよう、また、見当外れの方向に仕事を進めてしまわないよう、確認作業をこまめにすることが肝要です。