効果的なOff-JTを設計するには?

 オンラインでOff-JTを実施する場合には、特に、事前勉強(研修前に各自で行う事前課題)や事後勉強(研修が終わった後の事後課題)を設定することが大切です。

 リアルの研修では半日~丸1日の座学も当たり前ですが、オンラインだとどうしても集中力が続かないため、2時間から3時間半程度が限界です。そのため、Off-JTは細かく分けて設定してその都度内容を伝え、その間に確認テストや事後学習のための振り返りの報告書の提出など、学んだことが定着するような仕組みをできるだけ入れていくことが重要になります。

 たとえば、今まで2日間かけて教えていたような研修の場合、そのままオンラインに移行してもうまくいかないことが多いです。なぜなら、受講者が能動的に参加しなければ、オンライン研修に形だけの受け身で参加していても、ほとんど学びにはならないからです。講師はオンライン研修を進めることに精いっぱいで、リアル研修のように一人ずつへの声がけやクラス全体の雰囲気、習得のレベル感などがつかみにくいというのもあります。また、受講者が一日オンラインで研修を受ける場合の疲労度を考えると、長ければ長いほど集中できず、内容だけ詰め込まれても現場で使えるような成果は出にくいと言えます。

 だからこそ、事前課題を出して、なぜこの研修が必要なのか、また、基礎知識としてどんなことを知っておいてほしいのかを事前に学習してもらうことが効果的なのです。eラーニングや事前の資料配布など、予習をしてもらうことで、オンライン研修の時間を短縮することもできます。