就活本に初めて「自己分析」の考えを取り入れた本として
14年連続大学生協第1位のベストセラーを誇る『絶対内定』シリーズ。
ただ内定をとるためだけではなく、「心から納得のいく進路が見つかる」「本当にやりたい仕事がわかる(やりたいことに気づける)」「自分らしく働ける会社と出合える」「入社してから『こんなはずじゃなかった』と後悔しない」ための1冊であることが大きな特徴だ。
キャリアデザインスクール「我究館」のもつ、1万人以上におよぶ就職・転職指導の経験を活かしたノウハウが、このシリーズには詰まっている。
コロナ禍で価値観が大きく変わるなか、会社選びも大きく変わってきている。
自分らしい働き方とは、生き方とは…、
今、じっくり自分と向き合う時間を『絶対内定』と過ごす就活生が増えている。
(構成/藤本健司、ダイヤモンド社・朝倉陸矢)

2023年卒はどんな人が内定したのか明暗を分けた、たった一つの差とは?Photo: Adobe Stock

トップ内定者がやっていた「6つのポイント」

 昨年から今年にかけ、2023年卒の学生を100名以上見てきた。第一志望や複数企業からの内定を得て結果を出した就活生は、特に次の6点をしっかりと行っていた。

1.自己分析を早期に行い、次の2〜4の行動を多く実行できた
2.(夏)インターンシップに積極的に参加し、志望企業にアピールできていた
3.社会人訪問を精力的に行い、志望業界の社員に自分をアピールしながら、業界研究した
4.リクルーター面談で志望動機と自己PRがしっかり語れていた
5.本選考の面接で、1〜4に裏付けられた知識をもとに、自分をアピールできていた
6.オンライン選考対策ができていた

 近年の就職活動ではインターンシップ、社会人訪問、リクルーター面談すべての機会が「面接の場」になっている。そのため、自分が志望している企業の面接の場に1つでも多く足を運び、自分をアピールした人が有利に就活を進めることができた。逆に、志望業界が曖昧で、自分のことも語れない学生は、動き出しが遅く、行動量も少ないため、成果を出すことができなかった。

明暗を分けた、たった一つの差

 ポイントは少しでも早く自己分析(我究)を行うことだ。

 どれだけインターンや企業説明会、社会人訪問に行っても、志望の業界や企業でなければ熱が入らないので得られることは少ない。自分が望む進路を早期に明確にして動き出した人のほうが、圧倒的に効率よく就職活動を進められるのは、容易に想像できるだろう。

 また、希望する企業が明確な人は、その企業で求められる人物像を早い時点で研究できるため、企業に自分の能力を効果的にアピールできる。接点を持っても、自分の魅力を伝えなければ意味がない。それどころか、逆に評価を下げてしまうこともある。

 自己分析ができている人は、2〜6のどの場においても、自分の考えをしっかりと伝えられる。結果として、第一志望から内定を得られるのだ。これまで1000人以上の学生を指導していて、自己分析が成果につながる最良の方法だと確信している。

(本稿は、『絶対内定2024 自己分析とキャリアデザインの描き方』『絶対内定2024 面接』を抜粋、再構成したものです)

藤本健司(ふじもと・けんじ)
我究館館長
千葉大学教育学部卒業後、(株)毎日コムネット入社。営業に配属され、2年目に優秀社員賞、3年目に社長賞を受賞。2012年「世界の教育問題に対峙したい」との思いから、青年海外協力隊としてケニア共和国で活動。3年間、JICAや現地の省庁と連携し、児童福祉施設における情操教育やカウンセリングに携わり、「人は志や気づきによって大きな成長を遂げられる」ことを実感する。2016年より(株)ジャパンビジネスラボに参画。我究館学生校の主担当コーチとして大学生をサポート。2017年10月より副館長を務め、2021年5月より現職。外資系投資銀行、コンサルティングファーム、総合商社、広告代理店など、難関企業に多数の内定実績がある。著書に「絶対内定」シリーズがある。