向こう数年の間に、何百万台もの電気自動車(EV)が廃車になる。しかし、それらに搭載されているバッテリーは、そこで旅が終わるわけではない。自動車メーカーやリサイクル業者は最終的に、使用済みのEVバッテリーから貴重な材料を取り出し、新しいバッテリーを製造することを目指している。しかし、使用済みバッテリーはリサイクルされる前に、電力網で第二の人生を与えられるかもしれない。風力発電所や太陽光発電所では、太陽が照っていないときや風が吹いていないときに備え、リチウムイオンバッテリーを利用して余剰電力を蓄えるケースが増えている。それらはEVに使用されているのと同じ種類のバッテリーであるため、自動車メーカーはそれらを再利用することで、再生可能エネルギーの普及を助けるとともに、電子機器廃棄物の問題にも対処できると考えている。