運動後は、栄養たっぷりの食事を摂取することをお勧めしたい。運動をしていると、体内ではさまざまなエネルギーや栄養素が消費されていく。そのため、運動後の体は摂取した栄養素を吸収しやすい状態になるからだ。

 このように免疫力を上げて健康を維持するならば、森林浴をしながらの運動のメリットが大きい。ただし、屋外でのハードな運動はデメリットも伴うことに注意してほしい。強度の高い過激な運動を行うことで、一過性の免疫機能低下を引き起こす恐れがあるからだ。

「マラソンやトライアスロンのような過酷な持久性運動では、競技終了後2週間で50~70%の選手が感冒症状を呈し、そのリスクは通常の2~6倍にもなると報告されている。この原因としては、上気道感染症(Upper respiratory tract infection:URTI, いわゆるかぜ症候群)は多くがウイルス感染によるため、激運動により免疫能が一過性に抑制されると考えられており、病原体に門戸を開放してしまうことに例えてオープンウィンドウ(open window)説として提唱されている」(引用:日本補完代替医療学会誌 第1巻第1号 2004年2月「運動と免疫」早稲田大学人間科学部健康福祉学科、鈴木克彦)

 ハードな運動のほか、不慣れな運動や急激な運動量の増加、アスリートのような過酷なトレーニングも、免疫機能の低下につながる恐れがあるという。

森林浴との組み合わせで
お勧めの運動とは

 免疫力アップを目的とした運動であれば、運動強度は中程度までがひとつの目安となる。森林浴と組み合わせるのであれば、ウォーキングやヨガ、サイクリングなどの有酸素運動がお勧めだ。ジョギングであれば、会話が楽しめる程度の強度を限度とすることを心がけてほしい。

 免疫力アップは近年における健康維持に欠かせないキーワードだ。食事・睡眠・運動の3つの習慣を整えつつ、森林浴と運動の組み合わせで免疫力アップを目指してみてはいかがだろう。

【参考書籍】

『シリコンバレー式超ライフハック』(デイヴ・アスプリー著、ダイヤモンド社)