チェスの世界チャンピオンのマグヌス・カールセン氏が9月にグランドマスターのハンス・ニーマン氏の不正を指摘した際、19歳のニーマン氏は熱を込めて自身を弁護していた。同氏は、不正をしたが12歳と16歳のときの生涯2回だけで、若気の至りだったと述べた。だが多くのトッププレーヤーが対戦するオンラインプラットフォームのChess.com(チェスドットコム)がニーマン氏のプレーを調査したところ、不正は同氏が公に認めたよりもはるかに広範囲で長期間に及ぶことが分かった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した報告書は、ニーマン氏が2020年まで100余りのオンラインの対局で違法な支援を受けていた可能性が高いとした。これらの対局には賞金がかかっている大会もあった。チェスドットコムはさまざまな不正検知ツールを使っており、これには最強のプレーヤーをも毎回負かすことのできるチェスエンジン(コンピュータープログラム)が提案する動きと比較して分析する機能などが含まれている。
チェスのグランドマスター、100回以上不正の可能性大
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