株式投資で資産2億5000万円を築いている現役サラリーマン投資家の愛鷹氏。2008年から株式投資をはじめ、これまで通算66もの銘柄で10倍株(テンバガー)を達成。“テンバガー・ハンター”の異名をとる。2021年は9年連続テンバガー達成。会社員として働きながらテンバガーを連発する【愛鷹式】超分散投資術を徹底解説した初の単著『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)から、一部を抜粋・編集し、一度買ったら決算を都度確認するだけでほとんど売らない、
①人材サービス関連(サービス業)
【前回】からの続き 私が探しあてた10倍株で銘柄数がもっとも多かったテーマは、「人材サービス関連」です。業種の中分類で、多くは「サービス業」に分類されます。
私が人材サービス関連の銘柄に投資をはじめたのは、会社員としての経験がベースとなっています。私の勤務先では、入社当初から人材派遣サービスの利用が当たり前でした。
勤務先は医薬品関連ですが、事務・営業・製造・研究とそれぞれの現場で、派遣サービスを利用していたのです。なかでも、私の所属先では、理系の人材を派遣してくれるサービスを積極的に活用していました。
理系の人材派遣に特化した先見性
当時、私が驚いたのは、理系の人材に特化して派遣するサービスが存在しているということ。医薬品業界はつねに最先端の研究開発をしており、従来の治療薬よりも有効性の高い非常に高額な治療薬も開発されています。
世界に目を向ければ、景気のよし悪しにかかわらず、世界市場全体は右肩上がりで成長し続けている巨大なマーケットです。製造現場では自動化も進みましたが、研究開発における実験などではマンパワーが必要であり、バイオ医薬品やジェネリック医薬品(後発医薬品)の登場により、理系人材の需要は増えていました。
その医薬品業界全体の潜在的なニーズを先どりして、理系の人材派遣に特化した事業を展開しているという先見性に、派遣元企業の将来性を強く感じたのです。
人材派遣に高い将来性を感じたワケ
もう1つ驚いたのは、派遣人材を受け入れている企業は、かなりの金額を人材派遣会社に支払っているのに、派遣されてくる方々の手どりは、その半分あまりに留まること。つまり、支払額の多くが人材派遣会社のとり分になっていたのです。
人材派遣に注目しはじめた当時、「人材を紹介するだけで紹介料として高い利益を生み出し、積み上げることができる、なんておいしいビジネスモデルなんだ。このビジネスモデルなら、人材派遣会社の利益率は相当高いはずだ」と思い、ネットで業績を調べてみました。
すると思った通り、高水準の利益率で安定した利益を積み上げ、業績も右肩上がり。なおかつ配当利回りが高いにもかかわらず、人材サービス関連銘柄の株価は相対的に割安な位置にありました。
※本稿は『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。