“情報交換”は物々交換と同じ価値
危機管理オペレーション専門の組織を

 たとえば日本料理を見ると、基本的に素材=ハードウェアを生かす要素が多い。一方、中華料理などのように、素材そのものを生かすよりもその組み合わせ=ソフトウェアによって重要性を見出す面がある。

 しかし、実際に企業が戦略の意思決定を行なったり、我々が日常生活の中で何かを決めるときには、そのときの状況やこれからの予測などに関する正確な情報はなくてはならない要素だ。

 重要な情報を入手するためには、相応のコストがかかるという認識は必要だ。また、情報の重要性が高まれば高まるほど、当該情報の価値は高まる。情報は安全と同じようにタダではないのだ。

 海外の連中とビジネスをすると、よく感じることがある。「情報は製品と同じように売り物の1つ」ということだ。情報自体が販売対象なのである。さらに時として、情報はお金を払っても入手が困難なことがある。つまり、お金に換算できないほど重要な情報があるということだ。

 その場合の決定的な要素は、相互の情報交換性だ。つまり、お金で換算できないほど重要な情報は、お互いに交換するものなのである。自分が持っている情報を相手に与えない限り、相手が持っている重要な情報を入手する手立てはない。

 ということは、今回のように必要な情報の入手が困難な場合には、独自のネットワークでしっかりした情報を掴むことが必要不可欠になる。

 米国にはCIA、英国にはMI6のような情報機関が存在する。わが国にも公安調査庁や外務省内の国際情報関連組織、さらには内閣情報調査室などがあるものの、それらの有事における情報収集能力には不透明な部分が多い。

 わが国にも、しっかりした危機対応ができる情報収集とそれに関連するオペレーションを、一括してできる組織が必要と考える。