VRを使った「仮想空間リハビリ」で常識が変わった、最新機器を体験mediVRカグラによるリハビリは、ヘッドセットを装着し、両手に持ったコントローラーで仮想空間の目標物に触れたり落下物をキャッチしたりする。この動作を繰り返すことで身体機能が向上する 写真:mediVRカグラ

VRを用いたリハビリが
注目を集めている

 脳梗塞や脳出血になると、まひが残る場合が多い。リハビリで回復を目指すのが標準治療だが、症状によっては医師から「改善は難しい」と通告される場合もある。そうなると、患者は不自由な体のまま退院後の人生を送らねばならない。

 しかし、こういった常識はすでに過去のもの。リハビリは日々進化を遂げている。中でも注目を集めているのが、VR(バーチャル・リアリティー)を使用する方法だ。

 仮想空間で行うリハビリとは、一体どんなものなのか。先進事例のひとつ、リハビリ用医療機器「mediVRカグラ」を使ったリハビリを取材した。

 訪れたのは、大阪・豊中市にある「mediVRリハビリテ―ションセンター大阪」。この施設では、mediVRカグラを活用したリハビリを行っている。

 早速、リハビリを体験させてもらった。

VRを使った「仮想空間リハビリ」で常識が変わった、最新機器を体験水戸黄門ゲームで視野に広がるのはアニメーション映像(右)。セラピストは患者の状態を確認し管理画面でリハビリ種別を設定する(左) Photo:mediVRカグラ
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 まずは椅子に座り、専用のヘッドセットを装着。視界にはアニメーションが映し出されている。両手にコントローラーを持つ。理学療法士や作業療法士(セラピスト)、医師の「右上」とか「左下」といった指示に従って手を伸ばし、落下するボールを捕まえる。うまくキャッチできたら効果音が流れ、コントローラーが振動、目の前に「あっぱれ」という文字が表示される。まるでゲームをしているような感覚だ。1回20分で終了した。