たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が語る「京大教授のエピソード」だ。

「京大教授のかわいい計算ミス」超個性的な教授たちから学んだ3つのことPhoto: Adobe Stock

京大教授のかわいい計算ミスとは?

 私の京大在学中の成績はGPA3.75です。4点満点なので、そこそこの好成績と言えると思います。ですが、卒業して数年経った今、授業で習ったことの多くを忘れてしまいました。しかしその中でも、忘れられない3つの教えを紹介します。

①数学者も計算ミスをする

 京大の数学の授業は、京大の数学の教授(いわゆる「数学者」)が行います。その教授からすると、「小学生に足し算を教える」ようなものだったでしょう。

 しかし、その教授が授業中、何度計算しても答えが出ないということがありました。

「あれ? うーん」

 試行錯誤する時間が続きました。ちなみに、僕は授業についていくのに必死で、教授が何を悩んでいるのか分かりませんでした。

 3分、5分と時間が経ちました。そして突然。

「あ。」

 小さく声を出し、非常に初歩的な計算ミスをしていることに気がついて、ササっと直しました。そして、「こんな計算をミスったの、バレた?」みたいな顔でチラッと恥ずかしそうに生徒側を見ます。

 僕は「いや、一部始終ずっと見てましたよ?」と思いました。初老を迎えた教授でしたが、ちょっとかわいかったです(笑)。

②ノーベル賞受賞者の山中教授の趣味はマラソン

 京都大学総合人間学部では、本来医学部生が受講するような医学系の授業を受けることも可能です。

 私は興味本位でいくつか医学系の授業をとってみたのですが、そのうちの一つに山中伸弥教授の同僚にあたる教授の授業がありました。

 その授業は、1時間目の授業なので、朝の8時45分から授業がはじまります。当然、そんな早朝に授業に参加する京大生はあまりいませんでした。

 大きな教室で、私含め、数名の生徒だけが着席している中、授業が始まります。ただ、教授としても教えがいがないのか、授業はほとんど雑談でした。

 そんな中、山中伸弥教授の話が出ました。話の内容としては、「山中教授は趣味でマラソンをしているのだが、ノーベル賞受賞直後は、何かあったら責任がとれないという理由で大会に出場しにくくなった」という話でした。ノーベル賞の意外な側面にいろいろ考えさせられました。

③ボーナスを全部服に使う教授

 3人目は、メディアでもしばしば登場していた鎌田浩毅教授です。鎌田教授はとてもオシャレで、真っ赤な服がトレードマークの火山学者でした。

 そんな鎌田教授は、生徒からの質問にウェルカムで、とある生徒が「服にいくらお金を使っているんですか?」と質問され、「まあ、ボーナスは全部使うよね。」と言っていました。

 国立大学の教授のボーナス。当然、並大抵の金額ではないでしょう。これが全部服に使われているとのこと。

 しかも、ものによってはイタリアまで行って買い付けているとのことでした。鎌田教授は授業の中で、昔にテレビで取材されたときのVTRをみせてくれました。その取材での鎌田教授は、いかにも「大学教授」という感じで、とても地味な恰好でした。

 その取材以降、反省して、服装に気を遣うようになったそうです。その後も、時系列で教授の取材VTRをみせてくれましたが、徐々に、徐々に服装がオシャレになっていっているのが印象的でした。京大の教授になっても学び、進化する姿勢に、感銘を受けたことを覚えています。

 おちゃめな教授がいるのも、ノーベル賞の話が聞けるのも、オシャレに全力を注ぐ教授がいるのも、京大だけかもしれません。ぜひ、京大を目指してみてください!