悩むビジネスマン写真はイメージです Photo:RUNSTUDIO/gettyimages

スマートに働き、キラキラしている――。コンサルタントに対して、そうしたイメージを持つ人は多いだろう。だが、実際のコンサルの仕事はもっと泥くさいものである。とことんクライアントと向き合い、限界まで考え抜くことを繰り返しながら、徐々に一人前の人材に育っていくのだ。コンサルティングファームに入社したばかりの人材が、理想と現実とのギャップを乗り越えて活躍するには、どんな意識改革が必要なのか。コンサル業界の転職事情・キャリア形成に詳しいヘッドハンターの奥井亮氏が解説する。

新人コンサルがまずやるべきは
今までの経験・考え方を捨てること

 新卒・中途のどちらであっても、コンサルティングファームに入社してまずやるべきことは、コンサルタントのイメージをリセットすることです。憧れを捨てる、と言い換えてもいいかもしれません。

 スマートでロジカルに仕事を進めていく、年収が高い、キラキラしている――。コンサルタントに対して、そういったイメージを持っている方も多くいます。

 もちろん、このようなイメージが全て間違っているというわけではありません。しかし、コンサルタントになりさえすれば、自然とそうなれると思っているとしたら、それは大きな思い違いです。

 コンサルタントの仕事は、多くの方が想像しているよりもずっと泥くさいものです。コンサル業界に入った人がまず驚くのがこのギャップです。とことんクライアントと向き合い、限界まで考え抜くことを繰り返しながら、徐々に一人前のコンサルタントに育っていくのであり、そこには大変な努力が必要です。

 コンサルティングファームに入ったばかりの人が理想と現実のギャップで苦しまないためには、まずはそれまで持っていたコンサルタントのイメージを捨て、ゼロベースで仕事に取り組んでいく必要があります。

 特に、他業界で実績を積んだ後にコンサルタントになった中途の人材は、仕事に対する向き合い方や考え方において、これまでの経験とのギャップを感じることが多いようです。これが、コンサルタントになって最初につまずくポイントです。