ANA・JAL 黒字回復後の修羅 #13Photo:Photolibrary

世界の航空会社の利益ランキングで、新型コロナウイルスの感染拡大前には上位組だった会社が、その3年後にワースト組に転落した。ANAホールディングス、日本航空しかりである。特集『ANA・JAL 黒字回復後の修羅』(全13回)の最終回では、世界の航空会社の利益ランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

コロナ前の利益上位勢が
ワーストランキングに並んだ

 新型コロナウイルスが感染拡大する前の2019年前半(1~6月)に純利益ランキングで上位にランクインしていた世界大手はコロナ禍で一転、赤字額が大きいワースト組に転落した。

 大量の航空機と豊富な路線を持つ大手は事業規模が大きい分、航空機材にかかるコストや人件費などの固定費が多い。飛行機が飛ばせないと赤字の規模も大きくなってしまう。また、高騰する燃油費についても、ヘッジをしていない大手は扱い量が多い分、コストが大きくなる。

 この結果、19年前半(1~6月)の上位勢が、22年前半(1~6月)ではワーストランキングに並んだ。そこにANAホールディングス(HD)、日本航空(JAL)も含まれている。