電子メールを送信するとき、自分がどんな形式を使っているのかご存知だろうか? たいていはHTML形式かテキスト形式のいずれかを利用しているはず。
HTML(HyperText Markup Language)というのは、ホームページを作成するときに使用されるページ記述言語のこと。だから、メールを作成する際にHTML形式を利用すれば、ホームページと同様のビジュアル表現を行なうことができる。具体的には、使用する文字のサイズやフォントの種類、飾り、配置などを細かく指定したり、図形や写真、アニメーション等を文章中に貼り込むことなどが可能になる。
これに対し、テキスト形式では文字情報しか送信できない。文字のサイズやフォントの種類も選ぶことはできないが、データ容量が小さくて、すべての電子メールソフトで利用できるという利点がある。携帯電話やPDA(携帯情報端末)にメールを送るときも、テキスト形式であれば通常なら受信可能だ。
HTMLメールでのトラブル
HTML形式でメールを送ると、こんなトラブルも……。
子育ても一段落したことから、仕事を再開しようと、思い切って自分専用のパソコンを購入することにした元翻訳者。自分専用は初めてだが、それまで夫のパソコンを借りて友人とメールをやり取りしたり、オンラインショッピングを楽しんでいたので特に操作に悩むことはなかった。早速、仕事仲間にメールを送ってみたが、いくら待っても返信が来ない。そこで、電話で問い合わせたところ、メールは届いていないという。何度、送り直しても結果は同じ。そこで、夫のPDAと娘の携帯電話にもメールを送ってみたが、メールは着信したものの、文面が読めないという。
これはメールがHTML形式だったことがトラブルの原因だった。HTML形式のメールは容量が大きいので、ウイルスメールを警戒した受信メールの容量制限にひっかかってしまったから。HTML形式はウイルス感染の恐れもあって嫌われているから通常のメールには使用しないほうが賢明。