――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  今年の年末商戦期は新型コロナウイルス禍前のようなムードが漂う。店頭には商品があふれ、小売業者は割引をちらつかせて買い物客を誘い込んでいる。  これは、サプライチェーン(供給網)の混乱とモノ需要の高まりという価格高騰要因が解消され始めていることを示すものだ。また、インフレ率が今後数カ月で大幅に低下すると考えられる理由の一つでもある。  発表がほぼ一巡した米小売企業の7-9月期(第3四半期)決算は、明らかに強弱感が入り交じった内容となっている。