おひとりさまの老後には、現役時代には見えにくい落とし穴がある! それも踏まえた、お金&老後対策は必須です。男性の3.5人に1人、女性は5.6人に1人が生涯未婚と、独身者は急増中ですが、税金や社会保険などの制度は結婚して子どもがいる人を中心に設計されており、知らずにいると独身者は損をする可能性も。独身者と家族持ちとでは、本来お金についても老後対策についても「気を付けるべきポイント」が違います。独身者がひとりで楽しく自由に生きていくためにやっておくといい50のことを税理士の板倉京氏が著した「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、一部を抜粋して紹介します。
年5万のコースを選べるのに年9万のコースを払っている人とは?
「みみっちい節約は嫌!」「面倒くさいことはしたくない」という人でも、たとえば、「年9万円のコースと年5万円のコースがあるけど、サービス内容はほぼ同じ。どっちがいい?」と聞かれたら、大概の人は「年5万円のコース」を選ぶでしょう。
でも、実生活において、うっかり年9万円のコースをずっと払い続けている人って結構いるのです。
携帯電話のプランを変えるだけで年4万円もおトクに
たとえば、携帯電話。私は「docomo」から廉価版プラン「ahamo」に代えただけで、ひと月あたりにかかる携帯電話代を、月7500円程度から4070円へ月に3400円以上もコストダウンすることができました。使っているサービス内容は変わらず、その上使えるギガは増えてかえって快適になり「年9万円のコースから年5万円のコースに乗り換えた」わけです。
手続きは面倒でしたが、一度見直すだけで、年に約4万円もおトクになり、しかもその効果はずっと続きます。
1年間に4万円の利益を確実に出せる投資方法を探すのは大変です。それが携帯電話を見直すだけで、確実に毎年4万円多く残せるのですから、やらなきゃソンソン! だと思いませんか?
携帯電話以外にも、見直すことで、安いコースに乗り換えられるものはあります。特にインパクトがあるのは、電気料金。
2016年に電力自由化されて以降、多くの電力会社から選べるのに、やっていない人は多いのでは? 細かく調べて乗り換えれば、確実にコストダウンできます。
保険と住宅費用も見直すと大きい
携帯電話と電気料金以外で、見直すことで大きな効果が得られるのが、保険と住宅にかかる費用です。保険料も一度見直せば、ずっと節約効果が続きます。
また、住宅ローンは金利の高い時に借りていた人は、見直すことで大きなコストダウンが可能になるかもしれません。
賃貸に住んでいる方は、「家賃交渉をして家賃を下げる」可能性にかけてみるという方法もあります。というのも、家は古くなると賃料が下がる傾向にあるからです。
同じマンションの他の部屋がいくらで賃貸に出ているかなど、アンテナを張っておいて、もし、自分の住んでいる部屋と同じ間取りの部屋が安い賃料で出ていたら大家さんに交渉してみる価値はあります。
支払い方法を変えるだけでコストが下げられるものも
また、支払い方法を変えるだけで、同じサービスなのにコストを下げられるものもあります。
保険料やNHKの受信料などは、月払いにしていたものを年払いなどでまとめて支払いすることで、割安になります。
また、クレジットカード払いを選べるものは、カードのポイントが付く分、支払い方法をカードに変えるだけでおトクになる場合も(手数料がかかる時もあるのでその場合はどちらがトクか計算を)。
いずれも手続き方法は、電話をかけて確認すれば、先方がどうすればいいかを教えてくれます。
*本記事は、独身者向けのお金&老後対策を書いた、板倉京著「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、抜粋・編集して構成しています。