ややこしそうな計算を10秒で速算!
では、2問目です。
【問題2】次の計算をしましょう。
309-(37-40÷2)×18=
(目標時間10秒)
この問題では、まず次の「計算の順序」を確認しましょう。
・ふつうは、左から計算する
・×と÷は、+と-より先に計算する
・かっこのある式では、かっこの中を先に計算する
これをふまえると、「309-(37-40÷2)×18=」の計算は、次の①~④の順に計算すればよいとわかります。
①40÷2
②37-(①の結果)
③(②の結果)×18
④309-(③の結果)
では、上の①~④の順で計算していきましょう。
①40÷2=20
②37-(①の結果)
37-20=17
③(②の結果)×18
17×18は、「十の位が1の2ケタの数どうしのかけ算」なので、おみやげ算で、次のように計算できます。
・17×18の右の「18の一の位の8」をおみやげとして、左の17に渡します。すると、17×18が、(17+8)×(18-8)=25×10(=250)になります。
・その250に、「17の一の位の7」と「おみやげの8」をかけた56をたすと306です。
まとめると、17×18=(17+8)×(18-8)+7×8=250+56=306です。
これで、「17×18=306」が計算できました。例えば、12×14、11×13、16×19などの「十の位が1の2ケタの数どうしのかけ算」は、おみやげ算を使ってすべて計算でき、慣れると暗算もできるようになります(「おみやげ算で計算できる理由の証明」については、本連載の第2回をご覧ください)。
④309-(③の結果)
309-306=3
これにより、「309-(37-40÷2)×18=3」と求められました。
受験生は今のうちに習得しよう!
1問目は「最小公倍数の利用」、2問目は「計算の順序」と「おみやげ算の利用」がポイントでした。「最小公倍数」と「おみやげ算」の利用については、考え方と手順さえおさえれば、すぐにマスターできるため、受験生にとって大きな武器となりえます。おみやげ算は、新刊『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』を使って習得することをおすすめします。