*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2023」の「親子で知っておくべき就活最前線」を転載したものです。
2024年卒はコロナネイティブ世代。リモート授業中心でサークル活動も制限され、これといった「ガクチカ」がないまま就活に臨まなくてはならないといわれる。だが、過度に不安を抱く必要はない。親も子の目線に立って、ESや面接で「自分らしさ」をアピールする方法を考えよう。(編集者・ライター 古井一匡)
「自己PR」にまつわる
誤解と今どき常識
就活のスケジュールは多様化、複線化しているが、大きな流れはほぼ共通している。
近年は大学3年生の夏、秋、冬のインターンシップに始まり、企業説明会(公式には3月1日から)などを経て、4年生になってから面接、内定(公式には6月1日から)へと進んでいく。
この間、学生にとって一貫してさまざまな形で必要となるのが「自己PR」である。ここでは、自己PRにまつわる誤解と今どきの常識について解説しよう。
就活に関するイベントで特に注目されるのが、インターンシップだ。学生と企業が接触する最初の機会であり、その後の就活を大きく左右することになる。
インターンシップの前にはインターンシップ説明会(合同、単独)があり、インターンシップ用のエントリーシート(ES)提出を求められることも多い。
ESとは企業が用意する応募用紙のことで、通常は企業のHPからダウンロードする。これはインターンシップに限らず、その後に続く正式な採用に応募する際も、必ず書くことになる。
特に正式な採用選考におけるESは、企業が次の面接に進む学生をスクリーニングするためのほぼ唯一の判断材料であり、就活生としてはいかに自分をアピールできるかが勝負の分かれ目となる。
記入する項目は氏名、住所、学歴などの基本情報のほか、志望動機、自己PR、長所・短所などだ。こうした項目の一つとして見かけるのが「学生時代に力を入れたことは何か」という質問で、いわゆる「ガクチカ」と呼ばれる。