まず、休日も起床時間を一定に保つことだ。休日の寝溜めは体内時計を乱す最も多い原因である。

 しっかりと咀嚼しながら朝食を摂ることも大切だ。咀嚼は、体内リズムを整える「リズム運動」の1つである。この運動により、睡眠ホルモンの原料でもあるセロトニンの分泌を促すことができる。さらに、食事をすると分泌されるインスリンには、体内時計を整える働きがある。

 注意したいのは、このときコーヒーを飲まないほうがいいということだ。朝、体内では覚醒ホルモンのコルチゾールが分泌され、身体は自然と目覚めていく。しかし、カフェインを摂取してしまうと、コルチゾールの分泌が抑制され、本来の目覚める力が低下してしまうのだ。コーヒーは目覚めてから90分以上経ってから飲むとよい。

 手っ取り早く身体を覚醒させたいなら、熱いシャワーを浴びるのがおすすめだ。熱いシャワーによって交感神経が優位になり、目覚めがすっきりするはずだ。

 早起きが苦手ならば、早起きするための強制力として朝活を主催するのも効果的だ。ただ参加するよりも、主催するほうが早起きのほどよいプレッシャーがかかってよい。

◇モーニングダイアリーで前頭葉を活性化

 思考整理ノートは、頭の中を整理し、脳をクリアにすることで日中のパフォーマンスを高め、睡眠の質を高めるノート術だ。

 思考整理ノートには、朝に夢や目標などを書くモーニングダイアリー、夜に感謝を書くナイトダイアリー、そして、眠る前などに不安解消のために書く不安スッキリノートの3種類がある。それぞれ目的は異なるが、思考を言語化し、視覚化することで効果が得られる。ここではモーニングダイアリーの書き方と効果を紹介する。

 モーニングダイアリーでは、達成したい夢や目標を書いていく。これらが明確だと、前頭葉が活性化するため、目覚めがスッキリする。書くことでドーパミンも分泌され、モチベーションが上がる。毎日書き続ければよりイメージが明確になり、生活にメリハリが出るだろう。

 モーニングダイアリーを書く時間は5分だ。具体的な夢や目標、今考えていることを書き出していく。ビジョン瞑想のイメージを言葉に落とし込むのもよい。ポイントは、ネガティブに考えないことだ。

「人生の目的が明確な人ほど睡眠の質が高く、朝の目覚めがよい」という研究もある。毎日少しでもいいので、目標を書き出す時間を取ろう。