*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2023」の「親子で知っておくべき就活最前線」を転載したものです。
親が就活をした時代には一般的ではなかったインターンシップだが、今では就活の登竜門となっている。志望する企業のインターンシップに参加できれば、内定がぐっと近づく。そして2025年卒の就活からは、インターンシップの枠組みが大きく変わる。気になるその最前線を上下2回に分けて紹介しよう。(上)では、概要や参加実態、最近注目されている「インターンシップ格差」という現象などを解説する。(取材・文/古井一匡)
“最低5日”が理想でも
実態は1日仕事体験
インターンシップの本来の目的は、学生が入社後のミスマッチを避けるため、実際の業務や職場の雰囲気を理解することだ。政府は、学生にとってインターンシップが職場や仕事を理解するための機会になるよう、最低でも5日以上のプログラムを企業に対して求めてきた。
しかし実際には、1日の仕事体験などがほとんど。企業としての目的は、学生に早期に接触し、採用に向けた母集団を形成することだ。また、5日以上のプログラムは学生にとっても負担が大きい。今後も1日から数日程度の短期プログラムが続くと思われる。
期間の長短、密度の濃淡にかかわらず、インターンシップは学生と企業との接触の機会である点が重要なのだ。