2024年卒の就活「最新動向」を解説、現時点での内定率は?2024年卒の就活はどうなっているのか。最新の状況をお伝えする(写真はイメージです) Photo:PIXTA

2024卒の就活が本番を迎えている。就職・採用に関する調査、分析を行う、リクルート就職みらい研究所所長の栗田貴祥氏が、就活の最前線を語る連載の第4回。24卒の最新の就活状況やトレンドの変化を、独自のデータを基に解説する。

前年度に比べ内定率は上昇
企業の採用意欲は旺盛

 今回は、現在進行中の2024年卒の最新の就活状況について、内定率や企業の採用意欲、顕著な傾向などについてお伝えしていきます。

 23年3月18日時点の2024年卒の大学生の内定率は38.9%で、前年同時期に比べて9.9ポイント上昇しています。現行のスケジュールで就活が行われるようになったのは17年卒からですが、それ以降で過去最高の数値となりました。

 文系と理系それぞれの内定率を見ると、文系が35.4%、理系は47.3%と理系のほうが10ポイント以上高く、理系は前年同時期よりも12.5ポイント上昇しています。専攻や専門分野が明確な理系学生に対し、DX人材やGX(グリーントランスフォーメーション)人材への需要の高まりで、IT系企業やメーカーはもちろん、多くの企業からアプローチが増えていることも一因です。

 全般的に23卒以上に企業の採用意欲が高まっていることが、この内定率の高さに表れていると言えるでしょう。地域別では、関東では、47.0%、中部では39.7%、近畿では36.3%、その他の地域では23.2%という内定率になっています。