株式投資で資産2億5000万円を築いている現役サラリーマン投資家の愛鷹氏。2008年から株式投資をはじめ、これまで通算66もの銘柄で10倍株(テンバガー)を達成。“テンバガー・ハンター”の異名をとる。2021年は9年連続テンバガー達成。会社員として働きながらテンバガーを連発する【愛鷹式】超分散投資術を徹底解説した初の単著『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)から、一部を抜粋・編集し、一度買ったら決算を都度確認するだけでほとんど売らない、というサラリーマンでも再現性の高い超シンプルな投資法を紹介する。

【お金を増やす】サラリーマン投資家に欠かせない“たった1つの情報源”イラスト:タラジロウ

面倒くさがらず、やるべきこと

【前回】からの続き 「株探」などのまとめサイトやツイッターなどによる情報収集という手もあるかもしれませんが、どれも決算短信などの適時開示に基づいて発信された情報です。面倒とは思わないで、気になる銘柄の決算短信をのぞいてみることが、10倍株の発掘のためだけでなく、日本株の個別投資には欠かせないステップといえるでしょう。

【お金を増やす】サラリーマン投資家に欠かせない“たった1つの情報源”

決算短信は、決算後にIR(投資家向け広報)の一環として、各社のホームページや日本取引所の適時開示情報閲覧サービスなどで確認できます。決算短信は、3か月(四半期)ごとに年4回開示されます。その時期は上の表の通りです。

「有価証券報告書」「四半期報告書」より決算短信

上場企業が開示する決算情報には、決算短信のほかにも、「有価証券報告書」「四半期報告書」などがあります。なかでも、決算内容をいちばん素早く確認できるのが、決算短信なのです。有価証券報告書は年1回、本決算から3か月以上たたないと公表されません。

四半期報告書は決算短信と同じく年4回開示されますが、提出期限は決算後45日以内です(ちなみに四半期報告書は2023年度にも廃止の方針と報道されています)。それに対して決算短信は、決算が終わってから1~2か月後に開示するルールになっていますが、30日以内の開示が望ましいとされています。

発表後に株価が大きく動きがち

スピーディに開示される分、正式な決算とは微妙にズレる部分もあったりしますが、それが投資判断を狂わせるような事態を招くことは、まずありません。決算短信は、有価証券報告書や四半期報告書よりも簡略化されていますが、個人投資家が投資判断をするのには十二分な情報が得られると考えていいでしょう。

また、他社とフォーマットや文章構成が同じである場合が多く、シンプルに業績を比較しやすいという利点もあります。実際、株価への影響は、有価証券報告書や四半期報告書よりも大きく、決算短信の公表後に株価が大きく動くことがよくあるのです。【次回に続く】

※本稿は『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。