注目の進学校(2):攻玉社
攻玉社は、東急目黒線の不動前駅から徒歩1分。坂を上がればすぐ、都内からだけでなく埼玉方面や神奈川からもアクセスがいい中高一貫の男子校です。攻玉社の歴史を遡ると、戦前は海軍の士官養成校として知られた学校であり、今もその伝統を受け継ぐ規律のしっかりした学校です。
攻玉社も、近年進学実績が伸びている男子校の一つで、それに伴って中学入試の偏差値が上がってきています。
学校選びにおける立地条件の重要性
12歳の子どもがこれから6年間同じ学校に通い続けることを考えると、立地条件は絶対に無視できないポイントです。
進学実績や偏差値ばかりを気にされる保護者も多いのですが、どこの学校に行ったとしても上位5%の成績に入ればいい大学に行くことができますし、どんなに偏差値の高い学校でも下位5%に入ってしまえば大学受験は厳しくなるでしょう。そういった意味では、どんな学校であっても、学業は生徒本人や保護者の頑張り次第で上がりも下がりもします。
一方でお子さんや保護者にとって変えることができないことは、学校の場所や施設です。人によって許容できる通学時間はそれぞれだと思いますが、毎日通うことをしっかりイメージして学校を選ぶことは非常に重要です。
立地条件を考えれば、都内の一等地にあって駅からも近い攻玉社は、通いやすい魅力的な学校だと思います。
帰国子女教育、英語教育が得意な学校
攻玉社は、30年以上も昔からたくさんの帰国子女を受け入れてきた学校です。1学年6クラスのうち1クラスは、国際学級と呼ばれる帰国子女だけのクラスです。彼らは、中学3年間はクラス替えをせずに一緒に学び、高1から一般学級と合流します。
女子の帰国子女を受け入れる学校は結構あるのですが、男子校で帰国子女を受け入れる学校がこれまであまりなかったので、中学3年間、帰国子女の成長をしっかりサポートしてもらえるという面で、帰国子女の保護者から人気が高いです。
また、通常の授業では別々に学ぶ国際学級と一般学級ですが、学校行事やクラブ活動は一緒に行うので、お互いの生徒が刺激し合って、一般的な学校とは異なる環境が生まれます。
今では多くの学校がグローバル化や多様性を掲げるようになりましたが、1990年代からこのような国際的な教育を実践してきた学校はほとんどありません。今、ようやく時代が追いついてきたと言えるでしょう。
もちろんグローバル教育を掲げて、英語に力を入れている学校はたくさんありますが、攻玉社のように6人に1人が帰国子女の環境で、カルチャーや友人関係を含めて、グローバル教育を受けられる学校は、まだまだ稀だと感じます。
人気の男子中高一貫校の共通点
聖光学院と攻玉社の共通点は、伝統を重んじながらも、時代に合わせて新しい教育を取り入れている点です。中学生になったばかり男の子にはまだ幼い面が残る子どもも多いので、わが子には規律を持った学生生活を送ってもらいたいと願う保護者にとって、とても安心感のある男子校だと思います。