小学校受験のポイントの一つとなる「運動テスト」。クマ歩きにギャロップ、ケンパ、ターン、片足バランス、ボールつき…。「とにかく練習させなくては!」と焦る親も多いだろう。しかし、パーフェクトにできたのに不合格になるケースもある。多くの親が見落としやすい「隠れた考査ポイント」があるからだ。特集『幼児教育・お受験のリアル』の#6では「運動テストの攻略法と学習法」について、大手幼児教室、チャイルド・アイズの葛西香氏が徹底解説する。
小学校受験では、ペーパーテストに並び、運動テストも行われます。
運動テストにおいては、運動ができないよりはできた方がいい、速く走れないよりは走れた方がいいですが、それを競っているわけではありませんし、一番速く走れたから合格できるということでもありません。
ペーパーテスト同様、指示通りに行動できるか、待っている間に体操座りがきちんとできているか、呼ばれたらきちんとお返事ができるかなど、小学1年生になっていく上での身体的・精神的発達がなされているか、という要素で見られ、それに対応できる力が求められています。
多くの学校では
「集団で」運動テストが行われる
中には個人の運動能力を重視し、個別に運動テストを行う学校もありますが、ほとんどの学校では集団で行われます。
集団テストでは、『小学校受験で「親子が問われる」8つの力、偏差値だけでは突破できない』でお伝えした小学校受験を勝ち抜く8つの力の中の、指示行動・運動能力がひとつのくくりとして見られます。
多くの学校で取り入れているのが、テスターの先生の見本を見て、それを再現するテストです。
テスターの先生がまず見本の演技をします。「スキップ→ケンパ→ボールつき→ダッシュ→両足で反転→クマ歩きでゴール」といくつもの運動が連続して行われる「サーキット」と呼ばれるもので、子どもたちはまず見本をじっと見た後で、自分の番号が呼ばれたら、きちんとお返事して、数人のグループでそれを再現します。
このテストで考査されるポイントを整理していきましょう。