医療器具メーカーが「強く抗議」
性教育を下ネタと結び付ける幼稚さ
2月10日には、医療機器メーカーのタカラベルモントが「SNSで拡散された産婦人科検診台での迷惑行為に関して」と題した声明を発表。
「今回のSNS上での投稿は、誤った機器の取り扱い方、並びに多くの患者様への誤解を生むような表現であるばかりでなく、人間の性に対する尊厳を傷つけるものであり、到底許容できるものではありません。大変遺憾に思うとともに、強く抗議致します」「弊社ではSNS運営会社に対し、上記内容の抗議と投稿の削除を要請すると共に、SNS内での不適切動画投稿への監視徹底を厳正にお願い致しました」など、強い姿勢で抗議を示している。
性に関する情報は人が生きていく上で必要なもので、その情報を得られなかったために身体的・精神的リスクにさらされることがある。だから性教育が必要であるし、日本では性教育の遅れが指摘されていることから、子どもに教えるために、まず大人が学ぼうという取り組みも最近では増えてきている。
一方でいまだに、性を語ったり教えたりすると「下ネタ」や「エッチなもの」を教えていると取り違えられることがある。「寝た子を起こすな(子どもの性的好奇心を刺激すると性行為をしたくなるから性教育をするな、という意味)」と、いまだに言う人がいるぐらいだ。
「恥ずかしい」という気持ちから、笑いを取る方向へ持っていくのは「性」を語ることに壁を感じている人が取りやすい行動だ。笑いを交えて伝えるのは効果的な場合もあるが、性教育を下ネタと安易に結び付けてしまうのは幼稚なしぐさだろう。ましてや、医療機器への誤解を招くツイートには問題がある。