1位は今年も「京大」
東大を目指す学生も

 22年も京大生の多くが京大関連に就職する傾向は変わらなかった。第1位は京都大学で、就職人数は118人と前年より8人増えた。また前年に続き、8位に京都大学医学部附属病院がランクインしている。前者の内訳はわからないが、研究者などが含まれると見られる。コロナ禍という非常事態において、就職活動をセーブしたり、企業への就職を様子見したりする学生が増えている可能性が考えられる。

 同じ教育機関では、興味深いことに東京大学(13位)に就職した学生も15人いた。国土交通省(10位)、京都府職員(16位)など官公庁への就職も一定数見られた。こうした傾向からも、学生の堅実志向がうかがえる。

 企業に目を移すと、2位が三井住友銀行、3位が同率でアクセンチュアと関西電力、5位が楽天と、多少の順位の変動はあるものの、上位の顔ぶれは21年とほぼ変わらない。楽天グループ人気が高いのは東大と同じだ。

 また関西電力などの他にも、東レ、京セラ、パナソニック、住友化学、大阪ガスといった、関西にルーツを持つ大手企業への就職が多い。

 世界的にも高度な研究で知られる京都大学は、ノーベル賞をはじめ、国際的な賞の受賞者を数多く輩出している。よい意味で「独創的」と言われる卒業生たちは、様々な就職先でイノベーションの原動力となっていることだろう。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2022年春の大学別の主な就職先。就職先(企業・団体)の名称は、原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。また、大学通信の調査方法によって表記しており、正式名称と異なる場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。大学院修了者を含む。(調査/大学通信)