誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれるvoicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】パワハラやマウンティングをしがちな“ヤバい人”の見分け方

頑張っていることをアピールしてくる人

「仕事が忙しくて睡眠不足だよ~」なんてことを、聞いてもいないのに自己アピールしてくる人、アナタのまわりにいませんか? こういう人って、マウンティングやパワハラをしてくる要素があると思うんです。

聞いてもいないのに“頑張っているアピール”をしてくるあたりが、マウンティングの要素がありますし、「私は寝る間を惜しんで働いているんだ」というアピールの裏側には「オマエも私のようにやりなさいよ」というニュアンスが隠れていたりするんですね。

古いタイプの上司や先輩

こういうのは、ちょっと古いタイプの上司や先輩にありがちです。「オレが若い頃はこうだった」「忙しいときには徹夜続きだった」なんて人が、アテクシたち医療の世界にもいるんです。医師になりたての頃、そういう話を聞かされて、そこまでやれる自信が湧いてこなかったので「自分は医師に向いていないかも」と思い悩んだ時期もありました。

でも、いまにして思うと、そういうことをいってくる上司や先輩は、パワハラめいた言動が多かったんです。いまとは時代背景が異なりますが、当時は個室に呼び出されて、2時間くらい説教をされるなんてことを平気でする人もいました。同僚でも、自己アピールをしてくるタイプの人は、マウンティングをしがちでした。

蜃気楼の距離感で身を守る

そういう人がまわりにいるとき、アピールを真に受けてはいけません。「うわ、すごい」「そんなこと、とても真似できない」なんて真に受けて、「私はなんてダメなんだろう……」なんて思わなくていいということです。アピールしてくる人がいたら、「ちょっと怪しいな」と思って、適度に距離を置きつつ、さらっと聞き流すくらいがいいです。

なにもない砂漠なのに、蜃気楼(しんきろう)によってオアシスや湖のようなものが見えることがありますが、そんなふうに一定の距離感をキープし続けるイメージです。

しかし、それは蜃気楼ですから、近づいても近づいてもたどり着けない。それと同じようなイメージで、見えてはいるけれど近づかない。こういうタイプの人に、まともに絡みあうと嫌な思いをしがちですから、実践してみてくださいね。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。