人員が過剰と答えた企業の割合から
不足と答えた企業の割合を引いた値
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けを、春から季節性インフルエンザなどと同じ「5類感染症」に移行する検討が進められており、コロナ後が徐々に見えてきた。そんな中で、コロナ前に起こっていた人手不足が再び顕在化してきた。
足元の人手不足を捉える指標としてしばしば用いられるのが日銀短観である。全国約1万社を対象に四半期ごとに行われているこの調査では、雇用人員の過不足を聞いている。この中で過剰と答えた企業の割合から不足と答えた企業の割合を引いたものが、ディフュージョンインデックス(DI)である。
雇用人員判断DIは金融危機の直後から新型コロナの感染拡大が起こるまで、ほぼ一貫して人手不足を示す方向に変化してきた。金融危機後の緩やかな景気の拡大と、生産年齢人口の減少が相まって、雇用人員の不足感が広がってきたといえる。