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「自分のアイデアを形にして、
たくさんの人を幸せにしたい」
――最終的に、志望動機は納得いくものになりましたか。
河口 面接の日には、「これならだれが聞いても納得してくれるだろう」と、自分で完全に納得できるものになっていました。「自分のアイデアを形にして、たくさんの人を幸せにしたい」。志望動機を聞かれると、商社でもそれ以外の企業でもまずこう話しました。
――藤本館長は、「たくさんの人を幸せにしたい」を志望動機ではないと言われました。
河口 その通りです。これは、志望動機のコア(核心)となる価値観です。まず、自分の価値観とその根拠となる経験を述べ、その企業で実現したいことにひもづけていきます(上の図参照)。
――現在は、希望通りの仕事をされていますか。
河口 第一志望の総合商社に入り、入社1年目から希望したインフラ関連の部署に配属されました。風力発電や太陽光発電の大規模プロジェクトに携わり、一から新規事業をつくる経験もできました。
3年前には、提案した新規のITサービス事業が社内の起業プログラムに採用され、社内企業の社長のような形で自身のビジネスを展開しています。
藤本 我究館で学んだことは、今も生きていますか。
河口 やりたいことに向かって進む自信を言語化し、周囲の理解を得る能力は我究館で身に付けました。マイナスの気持ちに陥っても、すぐにやり方を変えてリセットできるようになったのも、我究館で学んだ成果だと思います。
「我究」は就活のためだけにあるのではない、人生のどんなタイミングでも使える、やりたいこと、ありたい自分になるための思考法だと思います。
――社会のグローバル化が進む中、総合商社の仕事も変わっていくと思われますが、河口さんは、今後はどのような仕事をしていきたいですか。
河口 まだ世の中にないものをゼロからつくり、その主体となって事業を展開していくことが、商社にも求められていると感じています。
現在経営に携わっている社内IT企業をより大きな課題解決ができる企業に成長させるためにも、米国・シリコンバレーで最先端のテクノロジーに触れ、あるいは、スタートアップを支援してみたい。「オーナーシップ」の目標は社内起業で実現しました。次の挑戦は、「グローバル」での事業展開です。