仕事に求める条件を満たすのは
「総合商社」かもしれない!

藤本 我究館に来たのは、ちょうどそんな壁にぶつかっていた大学3年の頃でしたね。

河口 もう一つの選択肢として、交換留学を考えていました。英語の力を伸ばそうと、たまたま我究館と同じ経営母体の英語スクールに通っていて、そこで出会った総合商社勤務の方が、自身も卒業生ということで我究館を勧めてくれたんです。

――我究館に入ってからは、総合商社を目指したのですか。

河口 他の業界も考えはしましたが、総合商社には以前から関心はありました。でも、何より、さきほど話した、我究館を勧めてくれた商社の方がいつも生き生きとされていて、「自分もこの人のようになりたいなぁ」と思ったことが、実際に商社を意識したきっかけでした。

 それからは、とにかく総合商社で実際に働いている方々に話を聞こうと、大学の先輩などを頼って商社で働く人を約40人訪ねました。

――なぜ、そんなに多くの方を訪ねようと思ったのですか。

河口 自分のイメージする商社の仕事は、実際と比べてどうなのか。自分が仕事に求める条件を満たせる仕事なのか。「それは商社に求める条件ではない」と否定されても、なぜそれがNOなのか。いわば、自分の立てた仮説を検証していく作業ですから、たくさんの人の意見を聞いて実態を精査していくことは必須だと思ったのです。

――河口さんの「仕事に求める条件」は何でしたか。

河口オーナーシップを持てる仕事」「スケールの大きな仕事」であることです。言い換えれば、「自分でビジネスを創造できる仕事」「たくさんの人に貢献できる仕事」です。これらを自分の軸として、実際に商社で働く方々をはじめ、他の業界の方の意見も聞いて歩きました。

藤本 我究館で一番苦しかった時期を乗り越えて、働くことの価値を突き詰めた結果、就きたい仕事が明確になりましたね。 

河口 自分の内面や将来の夢を、他者に言葉で説明する作業(=言語化)に正解はありません。自分で納得しても他人は納得してくれない。我究館の仲間同士で互いの志望動機を発表しては、「それは本心か」と突っ込み合い、ひたすら志望動機のスクラップ・アンド・ビルドを繰り返す。その終わりの見えない道のりが一番つらかったです。