注目されればよい、迷惑系YouTuberが続々

 NHK党(当時)の立花氏はこの責任を取って退任し、新党首に元子役タレントの大津綾香氏を立てると明らかにした。元党首が退任しても、新党首は除名への抗議デモに参加しているのだから、党首交代もパフォーマンス感が否めない。

 本気なのかふざけているのかわからない政見放送のパフォーマンスで注目を集め、2019年の参院選で得票率2%を超えて国政政党となったNHK党は「民主主義をハックした」とも評された。

 賛否両論というよりも「否」が多いが、それでも一定層からの固い支持を集めれば国政に参画できることが証明されてしまった。

 これは、一部のYouTuberの人気の集め方とも似ている。

 YouTuberの中には、ひんしゅくを買う行為で注目を集める動画配信者が少なからずいた。否定的な意見が多いことを利用するようなやり方だ。

「迷惑系YouTuber」と言われた、へずまりゅう氏は2回逮捕され、執行猶予判決を受けている。その後、参議院補選にNHK党(当時)から立候補したものの、大差で敗れた。

 ちなみに、昨年末の『M-1グランプリ』に出場したお笑いコンビ・ウエストランドはネタの中で「YouTuberは警察に捕まり始めている」「若いうちに大金を得ているからまともではない」と発言した。これには賛否両論あったが、結果的にウエストランドは優勝した。

 もちろんモラルのある優れた配信を心がけているYouTuberは多いが、そうではない一群もたしかにいる。ウエストランドのネタは、YouTuberに世間が抱く「見たいけどきなくさい部分はある」といった感情をうまくすくい取っていたように思う。

 女性への暴力などでの逮捕が報道されているYouTuberは、実際にいる。