回答してほしい内容を答えさせるには
ふわっとした指示をしないのがコツ

 Chat GPTは行間や雰囲気を読むこともできるのだが、それでも明確な指示を出したほうが適切な回答を得やすい。ここを適当にしてあいまいな指示をすると、トンチンカンな回答が返ってくることが増える。もし、何度試してもうまくいかないと思っている場合、Chat GPTが苦手な情報だからか、もしくは的確に指示する力がないかのどちらかだ。

 もし、あなたが普段、他の人に業務を依頼する際、ビジネスチャットやメールではなく、電話して指示するほうがラク、と感じているようなら要注意。タスクを言語化できていない、あるいは苦手と言えるからだ。生成AIを活用するためには、コミュニケーションスキルや言語化スキルが必須になる。

 例えば、「この文章を要約して」ではなく「以下の文章を、高校生に分かるように、5文前後で要約してください」と書く。特に、小学生でも分かるように、と入力すると本当に分かりやすくなるので、大人でも苦手な内容を理解するときに役立つ。これは覚えておきたいテクニックだ。

 スマートフォンとパソコンとの違いを調べたいなら、「スマートフォンについて教えて」ではなく「スマートフォンとパソコンの違いについて教えて」と書く必要がある。

 何かを作成してもらう時も、「ネットリテラシーについてのプレゼン資料を作って」ではなく、「ネットリテラシーについてのプレゼン資料を作ってください。対象はシニア層で、スライド20枚分です。それぞれのスライドに掲載すべき画像のアイディアも教えてください」と書く、といった具合だ。内容をふわっとさせずに、回答を絞り込むようなプロンプトを入力しよう。

 もう一つ、Chat GPTが苦手なことは聞かないほうがいいだろう。最新の情報や出典を求めたり、何らかの決定を行わせたりするのは難しいことが多い。金額や量のデータを扱ったり、計算したりするのも苦手だ。