イオンの食品スーパー部門は
2年連続で減益、ほぼ半減に
実は、イオンの2023年2月期の本決算を眺めると食品スーパー部門は2年連続して営業利益が減り続けています。2年前の営業利益は462億円だったのですが、今期が228億円ですから利益は2年でほぼ半減。
いなげやと同じくコロナ禍、物価高騰、DX化への投資負担増など経営環境の悪化はイオンの食品スーパー部門にも等しく打撃を与えているのです。
ここで気になるのは、なぜイオンが減益の続く事業の規模を拡大しているのかということです。
経営理論としては利益が減る事業を拡大するのはあまり良い手には見えません。しかし、戦略としてこのような規模拡大が正しい打ち手になる場合が3つあります。
おそらくイオンの経営陣はこれから解説する「3つの逆手定石」を意識しているのでしょう。順に説明していきたいと思います。