3位は人気ゲームを開発
2位は光通信で、平均年収は1682.3万円(従業員数7人、平均年齢43.7歳)だった。同社は1988年設立、90年代の携帯電話・PHSの普及期に携帯電話販売代理店で急成長した。現在はインターネット回線や宅配水販売、電力や保険の取り次ぎ販売など多岐にわたる事業を展開している。単体従業員数は7人だが、22年3月期の連結従業員数は5310人に上る。
3位はスクウェア・エニックス・HDで、平均年収は1427.4万円(従業員数27人、平均年齢47.1歳)。同社はゲームの企画開発や、アミューズメント施設の「タイトーステーション」の運営、ゲーム関連書籍の出版など、グローバルにエンタテインメント・コンテンツやサービスを提供している。「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などのゲームシリーズは、世界的な知名度も高い。同社も1位、2位と同じく連結子会社を多く抱え、連結従業員数は5637人(22年3月末)に上る。
4位はネットプロテクションズHDで、平均年収は1297.7万円(従業員数6人、平均年齢41.6歳)だった。同社は通販事業者向けの後払い決済(BNPL)サービス「NP後払い」などを展開する企業。台湾やベトナムにも進出していて、決済サービス市場のリーディングカンパニーと称される。こちらも単体従業員は6人だが、連結の従業員は221人いる(22年3月末)。
5位は、RPAホールディングス(HD)で、平均年収は1288.0万円(従業員数15人、平均年齢41.3歳)だった。同社は、人工知能(AI)がデータ入力やデータ連携などの代行・代替をする「ロボットアウトソーシング」事業を主軸とする。社名にもあるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、技術革新がめざましく、高齢化・少子化の進む日本でも必要不可欠な領域だ。しかし、競争も激しいため、新技術の開発やそれに伴う人材強化が企業成長の鍵となる。こちらも単体従業員は15人だが、連結の従業員は126人だ(22年2月末)。
なお、今回のランキングで、平均年収が1000万円以上の企業は29社あった。最後に、この29社について業種別の傾向を確認しておこう。
業種別に集計すると、「証券・商品先物」「情報・通信」「不動産」がそれぞれ4社あった。また、「情報・通信」の4社の平均年収は1345.5万円で、前述した光通信とスクウェア・エニックス・HDのほか、朝日放送テレビ(ABCテレビ)などを擁する朝日放送グループHDと、アニメ制作会社を傘下に持つIGポートが含まれる。なお、IGポート傘下のアニメ制作会社であるプロダクションI.Gは、「攻殻機動隊」や「進撃の巨人」などの人気コンテンツを手がけている。
次ページ以降では、6位~300位の企業を一挙に公開している。ぜひ、チェックしてみてほしい。
(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)