「将来のお金が不安」「貯金や投資なんて余裕はない」「買い物を楽しめない」──お金の悩みは尽きることがない。そんな中で「若い人ほど読んでほしい」「お金の知識を網羅的に学べる」と絶賛の声を集める本がある。『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』だ。誰でも今日からスタートできる「お金の増やし方」を提示し、世界で累計100万部を突破した大ベストセラーだ。Amazon.comでは1万件以上の星5レビューが集まり、全米から世界中へと本書の実践者が増えている。本稿では本書から一部を特別に公開する。
お金が貯まらない本当の理由
国全体で見ると、アメリカ人は稼いでいる以上のお金を使っており、その行動を変えるのは容易ではないように思える。
不況の際には一時的に財布の紐を締めるかもしれないが、すぐに元の消費の仕方に戻る。
誰も現状を変えようとはしていない。個人消費は米国経済のおよそ7割を占めている。
意識したお金の使い方ができないのは、私たち自身の選択だけではなく、消費を促す社会的圧力による影響もある。
セックス・アンド・ザ・シティ効果とでも呼べるもので、友人のお金の使い方があなたのお金の使い方にも直接、影響を与えているのだ。
買い物に行く際、店に来ているグループを見てほしい。おそらく同じような格好をしているはずだ(それぞれの収入は大きく異なるはずなのに)。
友人に遅れを取らないことが彼ら、彼女らのフルタイムの仕事なのだ。
他人に流されず、自分でお金の使い方を決める
意識してお金を使うというのは、あらゆる支出を切り詰めるということではない。
そんなやり方では二日と持たない。
シンプルに、惜しみなくお金を使いたいほど好きなものを自分で選び、好きではないものには容赦なく支出を切り詰めるということだ。
このマインドセットがリッチになるためのカギとなる。
実際、ベストセラーとなった『となりの億万長者』によると、1000人の億万長者のうち半数がスーツに400ドル以上、靴に140ドル以上、腕時計に235ドル以上のお金を使ったことがなかった。
改めて言うが、意識してお金を使うというのは、あらゆるものに対する支出を切り詰めるということではない。
あらゆるものに盲目的にお金を使うのではなく、何がお金を使うほど重要で、何がそうではないのかを自ら決断するということだ。
(本原稿は、『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』からの抜粋です)
ウェブサイト「I Will Teach You To Be Rich」を運営し、お金やビジネス、心理学について幅広い読者に向けて情報を発信している。これまでにThe New York Times、Fortune、The Wall Street Journalなど多くの経済メディアで取り上げられてきた。スタンフォード大学でテクノロジーと心理学を学び、現在は妻とニューヨークに住んでいる。2023年4月より、Netflixでラミット・セティを特集した『ハウ・トゥー・ゲット・リッチ』が全世界に配信。